「お悔やみ詐欺」とは?どんな事件があった?親族が亡くなったときこそ気をつけたい詐欺の手口
2022/11/30
お悔やみ詐欺という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
親族が亡くなって悲しみに暮れている遺族をターゲットとした恐ろしい詐欺です。
悲しみの中で冷静な対応をするのは簡単でありませんから、あらかじめどのような手口なのか覚えておきましょう。
お悔やみ詐欺とは?
親族が亡くなったとき、新聞の「お悔やみ欄」に故人の情報を載せることができます。
故人の名前のほか、葬儀の日時やどこで葬儀を行うかを知らせることによって、関わりのあった人が葬儀を行えるというのがメリットです。
ときには住所を記載する場合もあります。
お悔やみ欄を活用すれば、故人が生前関係のあった人、お世話になった人、ビジネス関係の相手など幅広い相手へ向けて故人が亡くなったことを伝えることができるのがメリットです。
というのも、故人の人間関係を完璧に把握していないと、関係のあった人すべてにもれなく亡くなった旨を伝えるのは難しくなります。
「亡くなっていたことを知らなかった」という事態にならず、多くの人がきちんと最期のお別れをできるでしょう。
こうしたお悔やみ欄を利用したのが、お悔やみ詐欺です。
お悔やみ欄に載っている情報を元に「生前に故人と関係があり、金銭を貸しているので返して欲しい」というような文書を送りつけるというのが詐欺の手口です。
金銭を貸していた内容に故人の名誉棄損に関わる内容を織りまぜ、遺族が他の人に相談しづらい状況を作り出すのも特徴の一つと言えるでしょう。
差し迫った支払い期日を提示して、遺族が冷静な判断をできないようにする場合もあります。
実際にあったお悔やみ詐欺の事件
2019年には、お悔やみ詐欺の事例として故人の遺族に文書が送りつけられる事例がありました。
「故人から児童ポルノのわいせつなDVDを預かっていたので、処分のための費用を用意してほしい。費用を払えないのなら警察に届ける」といった内容でした。
児童ポルノという内容だからこそ処分に費用がかかってしまうという主張、またそもそも故人が保有していたこと自体が問題であるという前提から、遺族は他の事案よりも他者へ相談しにくくなります。
通常、詐欺であれば警察へ通報するのが良いのですが「通報したことで故人の罪が明るみになるのでは?」という不安があると、簡単に相談できなくなってしまいます。
複数の家庭にこうした書面を送りお金を騙し取ろうとした男性は逮捕されましたが、同様の事件が今後とも起きたとしてもおかしくありません。
こうした手紙はお悔やみ欄に掲載した住所へ送られてきているので、住所を掲載するときは格別の注意が必要です。
お悔やみ詐欺が該当する罪
お悔やみ詐欺は「詐欺罪」はもちろんのこと「名誉棄損罪」にも該当すると考えられます。
詐欺罪は「10年以下の懲役」が適用され、罰金刑はありません。
そのため逮捕されれば身柄が拘束されますが、初犯なら執行猶予となる可能性が高くなります。
そして名誉棄損罪とは、虚偽の内容を伝えるなどして相手の社会的評価を低下させたときに適用される罪です。
名誉棄損罪は「3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金」が科せられます。
お悔やみ詐欺にあったときの相談窓口
もし、お悔やみ詐欺の被害が疑われる文書を受け取ったのであれば、すぐに消費者生活センターなどの公的機関に相談してください。
地域の消費者生活センターでは、もしかするとほかの遺族からも同様の相談が届いているかもしれません。
その場合には、解決に導きやすくなるだけでなく相談をしたこと自体が事件が発覚するきっかけとなるでしょう。
同様の事件が起きてしまわないよう、注意喚起を呼び掛ける役割も果たしますので、詐欺の被害者が増えないよう貢献できます。
相談する相手は、もちろん警察でも構いません。
詐欺だと明確にわかる場合には素早く通報することで、事件の素早い解決へつなげられます。
しかし前述のように「故人にも非があったのではないか?」と思えるような状況だと、いきなり警察を頼るのが難しく感じられるかもしれません。
その場合は、法律のスペシャリストである弁護士に相談するのも良いでしょう。
弁護士ならデリケートな話にも親身にアドバイスをもらえるでしょう。
弁護士の判断で被害届が必要だと感じられた場合には、弁護士が代理で警察に被害届を出してくれることもあります。
いずれにせよ、遺族で抱え込むのではなく誰かに相談することが大切です。
まとめ
お悔やみ詐欺は、新聞のお悔やみ欄を利用し遺族につけこむ卑劣な詐欺です。
このような事件があることを理解した上で、住所を新聞に掲載し、怪しい文書が届いたときには冷静な対応を心がけましょう。
そのような手紙を受け取ったときには警察や消費者センター、弁護士などにも相談することで、スムーズに解決へ導きましょう。
監修者:大坂 良太 所有資格:遺品整理士・事件現場特殊清掃士
作業は”丁寧”がモットー。大切な人が遺したものだから、私たちも 大切に扱わせていただきます。遺品にまつわる思い出話をうかがいながら、 一つずつ整理していく。こうした遺品整理の過程が「思い出の整理」となり、 少しでもお客様の心が温かくなればと願っています。
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