仏壇の向きはどの方向が正しいの?宗派の違いや、置く場所のポイント
2022/01/11
仏壇を引き継いだり、家族が亡くなって新たに仏壇を購入したりしたとき、気になるのが「どんな向きで置けばいいのか」「どこに置けばいいのか」という点ではないでしょうか。
かつては仏間に仏壇を置くことが一般的でしたが、近年は仏間がない家が増えています。
そこで、今回は仏壇の向きや配置場所に悩んでいる方へ向けて、それぞれについて詳しく解説していきます。
目次
一般的な仏壇の向きの考え方について
仏壇の向きについては、大きく3つの考え方があります。
「どの方向へ向ければいいのかわからない」と悩んでいる方は、以下の考え方をもとに検討してみてください。
南面北座説(なんめんほくざせつ)
仏壇を南に向けて置くのが、南面北座説です。
古代の中国では、かつては高貴な人が南向き座り、家来が北向きに座るという慣例があったのです。この慣例は次第に日本でも浸透し、仏様を敬うという意味で仏壇を南向きに置くケースが増えていきました。
東面西座説(とうめんせいざせつ)
東向きに仏壇を向けて置く「東面西座説」。これは、インドで東は縁起の良い方角であるとされていることが背景にあります。東は日が昇る方角であることから、重要な方角であると考えられているのです。
また、「西方浄土」と呼ばれる極楽の世界は、西の方角にあるとインドでは考えられています。極楽浄土の方角を向いて祈ることができるよう、仏壇を東の方角に置くスタイルもあります。「西方浄土説」と呼ばれ、日本もこの考え方に影響を受けています。
本山中心説
本山中心説は、本山がある方角に向けて配置する考え方です。そのため、家によって仏壇の方角が異なるのが特徴です。
特定の方角に向けないため、引っ越したり、別の家へ仏壇を引き継いだりしたときには、その都度仏壇の配置が換わる場合があります。
宗派ごとに異なる仏壇の向き
仏壇の向きは、宗派ごとに異なる傾向にあります。
ここからは、主な宗派とそれぞれの方角について解説します。
曹洞宗・臨済宗
仏壇を南向きに置く宗派です。釈迦が説法するときに南向きに座っていたと信じられていることが背景にあります。
中国から伝わってきた宗派であり、日本でも浸透しているのが特徴です。
真言宗
真言宗はあらかじめ仏壇の配置における方角が決まっていません。本山に向かって仏壇を置くことになるため、住む場所によって仏壇の向きが異なります。
浄土真宗・浄土宗・天台宗
いずれも、仏壇を東向きに置く宗派です。西の方角にいると信じられている阿弥陀如来に向かって祈ることができるように、東向きに置きます。
日蓮宗
他の宗派とは異なり、仏壇の向きは自由です。
方角はもちろんのこと、置き場所も問わないため、「邪魔にならない場所」「目に留まりやすい場所」など、自由に選べます。
仏壇はどこに置けばいいの?
仏壇を配置するにあたり、気になるのが「どこに置けばいいのか」という問題ではないでしょうか。
ここからは、仏壇の置き場所としてふさわしい場所を解説します。
床の間
必ずしもすべての家で設けられているわけではありませんが、可能であれば床の間に置くことがおすすめです。床から一段高く作られているため、仏壇が見やすくなります。また、直射日光が当たりにくく、風邪通りも良いことから、仏壇を長持ちさせやすいといったメリットがあります。
和室
床の間がない場合には、和室に置くと良いでしょう。仏壇のデザインから見ても、和室との相性は抜群です。
茶の間や居間は、1日の中でも過ごす時間が長い部屋でもあり、お花の手入れや線香あげなどがしやすいのもポイントです。
家族が集まるスペース
リビングやダイニングなど、家族が集まるスペースに仏壇を置くことも可能です。
普段から家族が集まる場所であれば、先祖と一緒に過ごしているような気分にもなれるでしょう。
仏壇の置き場所における注意点
仏壇の置き場所を決めるにあたり、いくつか注意点があります。いざ仏壇を配置してから後悔することにならないよう、以下を参考にしてみてください。
置き場所として適さないところがある
仏壇は湿気や直射日光で変質してしまったり、傷んでしまったりすることがあります。そのため、なるべく風通しの良い日陰に置くことが大切です。
また、電化製品からの熱による劣化を防ぐためにも、冷蔵庫やテレビ、電子レンジなどの近くに配置するのはやめておきましょう。
神棚との位置関係に配慮する必要がある
仏壇を配置する際には、神棚と向かい合わせにならないように置いたり、仏壇の上に神棚とならないように配慮しなければなりません。
それぞれを向かい合わせにすると、一方に手を合わせたときに、もう一方に対してお尻を向けることになってしまいます。
また、上に神棚、下に仏壇ではどちらに対して手を合わせているのかがわかりにくくなってしまいます。
上記の理由から、神棚と仏壇との位置関係には注意が必要です。
おわりに
仏壇の配置は誰もが悩みやすい部分と言っても過言ではありません。とくに、近年は仏間を設けない家が増えていることから「どこに置いたらいい?」「どの向きにすればいいの?」など疑問を感じやすい時代と言えます。
現在、仏壇の配置に悩んでいる方は、今回ご紹介した内容を参考にしながら、検討してみてください。
監修者:大坂 良太 所有資格:遺品整理士・事件現場特殊清掃士
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